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爪痕が付く硬さと柔らかさ

おら、うーたん

おら、うーたん

紙の本の、インクの香りや紙の手触りが好きだ。
これは元々自分の中にある感覚だけれど、そのものに触れた時、好みのそれに出会えた時、初めて実感として表に出てくる。
常にそう考えているわけではない。
つまり、私の中での当たり前。
当たり前で普通の事だから、普段意識する事もないし、わざわざ話題に挙げることもない。
そのものに触れた時だけ。
案外そういう事って多いんじゃないかなと思っている。

ああ。
この印刷の香り好きなやつだ。
紙の本はこれがたまらないんだよなぁ。
指も気持ちいい(*´﹃`*)

とTwitterで呟いた。
好みの似ているところがあって、私の良き理解者でもある友人がいるのだけれど、その人からいつもみたいに共感リプライが飛んできた。

カバーが凝っていたり、紙の質が違ったりね

そう、そうなんだよ。
指が気持ちいいって言うのはそれが言いたかったんだよ。
そこをきちんと読み解いてくれたのか、私のツイートを見た彼自身もがそう思ったかは分からないが、そのやり取りをきっかけに、私は思考の旅に出る事となった。
なぜ私は紙の本がこんなにも好きなのだろうか。
幼少期に本にある程度触れていた事と、それに付随した良い思い出があるからなのはもちろんなのだけど―。
匂いに関しては思い当たるエピソードがある。
幼少期に付録が楽しみで受講していた通信講座みたいのがある。
その印刷からインクの匂いがしていた。
きっとワクワクしながら付録を開ける際、いつもその匂いがしていたから、私の中では『ワクワク=印刷の匂い』なのである。
けれど、触覚に関してはこれと言って思い当たるエピソードがない。
ふと泥団子が頭に浮かんだくらいだ。
シーツカバーの手触りも好きだった。
ひょっとしたら、何か柔らかさを感じる物が好きなのかもしれない。
それなら一体、どの硬さまでなら好きになり得るのか。
真っ先に鉄板が思い浮かんだ。
鉄板は硬い。
確かにどちらかと言うと触る時に多少の抵抗を感じる。
でも、なぜ鉄板を硬いと判断したのだろうか。
次に木が思い浮かんだ。
ちょうどその時、手作りの床に寝転んでいたせいだろう。
木を色々な角度から(物理的にではなく)見ているうちに、ふと床に爪を指したくなった。
硬いのに爪の痕がついた。
これだ。
いや、木材でも硬いものは爪痕が付かないし、金属でも柔らかい物は爪痕が付く。
ああ、やっぱりだ。
金属でもすずがみのような柔らかさがあれば触りたくなるし、木材でも柿木みたいに硬いのだと少し距離をとりたくなる。
近くにあった本に爪をたててみた。
ついた。
紙の本は爪痕がつくのだ。
爪痕が付くくらいがちょうどいい。
きっと私にはどこかに何か自分の証を残しながら生きていきたいと言う想いがあり、だからこそ爪痕が付くくらいが好きなのだろう。
それもこっそりと。
日本人だなぁと思った。
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